どう違うの?と言う質問を戴いたので、自分なりに説明してみます。
完全に理解するには、光の3原色、蛍光体発光作用、電子ビーム、そして従来のブラウン管を理解する必要があります。
光の3原色とは、全ての色はこの3原色を適切に混合することで作り出すことができます。なぜならば、人間の眼はこの3つの色しか感じることができず、全ての色はこれらのバランスとして認識しているからです。その色が、R(赤)、G(緑)、B(青)。だからディスプレイはこの3つ色を正確に発光することで色を表現できます。
蛍光体発光作用とは、蛍光物質にエネルギーを加えると光を発する作用のことで、分かりやすく言えば人間の目に見えない光を人間の目に見える光に換えてくれる物が蛍光物質です。身の回りにあるものとしては蛍光灯(紫外線を可視光に)がありますが、ブラウン管も含めて現在市販されているディスプレイはほとんどこの原理を使っています。蛍光物質は昔から研究が進んでおり様々な物が実用化されていて、文字通り色々な色を発する物があります。このうちディスプレイに使用される物は先程のRGBの発光に限ります。
ディスプレイに使用する場合、この蛍光体をどのように発光させるかが鍵になります。直接何らかのエネルギーを与えて、その量を制御するのがブラウン管とプラズマです。この二つは発光原理は近いのですが、その構造が大きく異なります。
ブラウン管は画面の後ろから電子ビームを当て、そのあたった部分の蛍光体が発光します。画面を作るには、このビームを画面の隅々にまで規則正しく当てていって画面を完成させます。瞬間には点でしか発光していません。これを人間の眼の残像作用と、蛍光体の残光作用の調整で画面を作り上げています。
プラズマは電子ビームを蛍光体に当てる点ではブラウン管によく似ていますが、電子ビームを発生する部分は一つではなく、全ての画素にあります。画素とは、ディスプレイをよく見ると分かると思いますが小さな点の集合で構成されており、この点一つ一つのことです。微細加工技術によって誕生したのがプラズマディスプレイです。画面を作るには横一列が同時に発光しています。ブラウン管を点と表現するならばプラズマは線と言えます。
一方液晶は全く原理が異なります。液晶の原理は「影絵」です。影絵は後ろから光を当て、セロファンで色を表現します。これと同じで、その光源として蛍光発光体を使用しますが、これを色の表現には使用しません。色の表現は先程のセロファンの役目である3原色のカラーフィルタと、その透過量を制御する液晶によって表現します。これ1画素ごとに作り込まれています。画面を作るには横一列ごとに行っていますが、電子ビームによる方法に比較すれば液晶の反応は遅いため、現実として「面」になっています。また、他の方式では電子ビームを使用するため、蛍光体と電子ビームの発生部の間は真空状態にする必要があることと、高い電圧が必要になるため、表示部分の強度を保つため及び電源回路部分が重くなりますが、液晶ではこの必要が無く比較的軽量で済みます。
人間の眼には残像作用があるため、面より線の方が、線より点の方が切れの良い画面、つまり動きに強い画面といえます。その一方で、明るい画面にするならば、同時に発光している面積が多い方が明るくなります。これは同じ明るさの画面ならば消費電力が少なくできると言うことで、液晶が低消費電力として有利になります。
現在はそれぞれの有利な部分を売り文句にして、不利な部分を改良していくことで争っているのが現状です。
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